日常的な病気

病院にかかった時に医師に尋ねるべきこと

あなたや家族が病気になって病院に行った時,医師に何を質問しますか?

鼻が詰まってのどが痛いという風邪のような症状であっても,病院に行って診察を受ければ,医師からなんらかの説明があると思います.そして最後に「何か質問はありますか?」と医師から聞かれて,何を聞いていいのかわからなくなったというご経験の方は多いのではないでしょうか?

実際のところ,あまり丁寧に説明をしない,あるいは時間がなくて説明できないという医師もおられます.医師が何も説明しなければ,それは大したことがない病気だと納得しようとされる患者様もおられますが,それでも最低限,次のようなことを確認しておけば,患者さんも帰宅してから不安になるということは少なくなるのではないでしょうか.

医師に病気について確認しておくべきこと

  • いまの時点で考えられる診断は?
  • 処方してもらった薬の使い方
  • これからどのように良くなっていくのか?
  • どうなった時に,早めに病院を受診するべきか?

特に最後の2点が重要です.
診断や薬の使い方が重要と思われるかもしれません.しかし,実際には診察した時点では症状が軽く,身体診察でもはっきりした異常がないために,たとえ血液検査や超音波をしても,確実な診断がつかないという場合は多くあります(風邪のような症状であっても!).

診断が正しかったのかどうか確認する方法として,その後病状の変化を観察することが大切なのですが,そこで「これからどのように良くなっていくのか?」という情報が重要になってきます.最初に下された診断通りの病気だったらどういうように病気が良くなるのか,説明された通りになれば,その診断が正しかったことが分かりますし,もしそうならなかったら,最初の診断が違っている可能性が出てくるわけです.その時は,別の検査をして診断をやり直す必要があるかもしれません.

さらに,患者様の症状から一応考えられるけれども,あまり可能性が高くない,しかし実は重大な病気が隠れているということもあり得ます.もうそうだった場合に,「どうなった時に,早めに病院を受診するべきか?」ということを確認しておけば,手遅れになることなく,診断をやり直して適切な治療を受けられるわけです.

まとめ

病院で診察を受けた後,医師に「何か質問はありますか?」とオープンスタイルで聞かれると,患者様としては「自分は病気のことは何も勉強してなくて無知だし,本当になんでも聞いていいんだろうか? 診察に口を挟むようなことになって気分を害してしまうんじゃないか?」と,身構えてしまうかもしれません.

しかし,医師側としても,「この患者さんは自分の説明をよく理解してくれてるな」「治療方針についても納得されているな」というように患者様の理解度・納得度を知ることができ,ご質問いただいた方がありがたいと思いますので,どうぞ遠慮せずに診察後にご質問いただければと思います.

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