血液検査がなぜ必要か?
患者さんが症状を訴えてこられた際には,病院ではまず問診を取り,そして体の診察を行います.
例えば,風邪や急性胃腸炎などのような一般的な病気であれば,それだけで診断がつき,お薬などの治療を決めることができます.
しかし一見,軽い病気のように思えても,実は重症であったり,より命に関わる病気であることがあります.また,高血圧や高コレステロール血症のような生活習慣病,慢性肝臓病,腎臓病,血液疾患の初期のように,自覚症状がない病気もあります.
このような病気に対して,実際の重症度を客観的に調べたり,無症状または症状がごく微妙な病気の診断のために血液検査は多くの情報を与えてくれます.また,糖尿病や高コレステロール血症の治療効果の判断にももちろん有効です.
検査偏重は,病気を見て患者さんを見ないという事につながる可能性はありますが,検査をしなければ分からないこともあるのは事実です.
まとめ
- 診察では分からない病気の重症度を推し量るため
- 自覚症状がない病気の診断,糖尿病や高コレステロール血症などの治療効果の判定のため